思考力も記憶力もなくひたすらカンだけに頼った人生を送るMIKAのツメの甘すぎる日常生活
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自分自身のためのリスト
ボブ・ディランという人は60~70年代に若かった人たちには物凄く思い入れのあるフォーク系シンガーソングライターらしいのだけど、ロック寄りで英語圏の人間でない80~90年代世代の私には、どんなに神といわれていてもブルース・スプリングスティーン同様イマいちピンとこない人ではある。
ディランと雪のグリニッジヴィレッジを歩く写真がアルバムジャケットに用いられ、ディラン伝説の一部として語られることの多い当時のガールフレンド、スージー・ロトロの自伝は、当時、世間やディランから、女の子としてロックスターのガールフレンドとして求められていた像と、自己表現への欲求とのギャップに悩んでいた彼女の、若すぎる赤裸々な感情が綴られていて興味深かった。 結局彼女は自分が表現者になることには失敗して、いまだにボブ・ディランの伝説の一部としてしか語られることがない。 そういった事を過去の勲章、昔取った杵柄、いい思い出として嬉々として語る元グルーピーは多いし、そっちの方が数段幸せそうだ。 でも彼女にはそれが出来ない矜持と自我がある。 彼女のそんなところに、かつてディランは惹かれたはずだったし、大勢の港々の女たちとは別格と位置づけしていたのは確かなのだけど・・・
話はディランに戻る。 ディランのつくった「自分自身のためのリスト」。
のこぎり、ハンマー、木挽台、チーズ樽(?)、雨雲と稲妻、トラック、朝食、ディーカップ、ニジンスキー、深い海、河、線路、危険と思考と魔法、星雲、苦痛、小麦作物、トラクターとトレイラー、ディキシーランド、メキシコ、砂漠の生活、演奏すること、綿棒、しんどい思いをすること、忘れないようにすること、役に立つ部品、機械店、心がつくりだすもの、身体がつくりだすもの、手のマメ、敗れた背中、しっかりした手・・・etc.
抽象的で散漫であいまいだけど、これは自分自身を作り上げているもの、自分自身の人生に必要なもの、あるいはただ単に好きなもの、といったような感じなんだろうか。 私も「自分自身のためのリスト」をちょっと考えてみた。
・・・移動する乗り物、行ったことのない場所、書くこと、チョコレート、コーヒー、ロック、アスピリン、ペニシリン、ステロイド、焼いた肉、デカいサラダ、イカツいブーツ、華奢なサンダル、コットンパーカ、カーゴパンツ、ストレートジーンズ、リブセーター、チェックのネルシャツ、花柄のキャミソールドレス、呪術めいた装身具、物理法則、図書館、レンタルDVDショップ、美術館、博物館、遊園地、高い塔、洞窟、銀、ガラス、ベビーオイル、ゲルインクペン、古代遺跡、灰色の海、ひらひらした多弁の花、満月、冷静で理論的で現実的な男友達、ユーモアのセンスと柔軟な精神と独自のスタイルを持った女友達・・・
・・・ディランに比べると月並みかも。
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