思考力も記憶力もなくひたすらカンだけに頼った人生を送るMIKAのツメの甘すぎる日常生活
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
大学生の頃、渋谷に出ると必ずパルコブックセンターに行ってKATAN DOLLを立ち読みしていた。 天野可淡という人の作った人形たちのシチュエーション写真集。 リブロポートという出版社から3冊ぐらい出ていて、文庫本以上単行本未満といった大きさだったしたぶん2000円もしなかったんだけど結局躊躇しっぱなしで買わずに終わってしまった。
パソコンを手にいれたての98年頃、唐突にそのことを思い出して、今でも入手可能なんだろうかと天野可淡を検索して愕然とした。 彼女は90年にバイク事故で亡くなっており、リブロポート社も倒産、KATAN DOLL は絶版、お人形たちも保存状態の悪いものが多く朽ち果てたものが多い、という状況。
最近になって別の出版社から新たに編集された写真集が3冊くらい出版されていることをAMAZONで知った。 吟味に吟味を重ね, そのうちの一冊を入手。
彼女の人形でいちばん惹かれるのはその眼。 これは半球ガラスに絵具で着色した虹彩をはめ込んだ後、真中に穴を穿ち、人形に嵌め込んで、その後ろ側を埋めるという作り方らしいんだけど、なんだか永遠をそこに封じ込める、またはその一瞬を永遠に封じ込めるみたいなニュアンスが感じられてなんだかとても神秘的だ。
シチュエーション写真のいくつかはは彼女がアトリエ兼住まいとしていた古い米軍ハウスで撮られている。
朽ち感、シンプルさ、現在の実際のアメリカには残っていない昔のアメリカの空気感みたいなものがあっていい。 私も住みたいんだよね・・・旧米軍ハウスみたいな、ベニスビーチにあるような殺風景な四角い平屋建て。
