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思考力も記憶力もなくひたすらカンだけに頼った人生を送るMIKAのツメの甘すぎる日常生活

   
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世界で一番誤解されてる父親


息子は基本的には善人だ。 良識ある人間だった。 道徳心もあって 倫理的な基準も高かった。 私が思うに――人が仲良くなりたいと思うような人間だったよ。
 
 
 
優しげな中に、どことなく寂しさを漂わせる風貌をしたその父は、そんな言葉でインタビューを締めくくった。 1971年に27歳で亡くなったドアーズのフロントマン、ジム・モリソンの父、と言えば、堅物で、頑固で、厳格で、息子を全く理解せず、その存在、生き方、才能、すべてを認めていなかった、というのが一般的によく伝わっているイメージだ。 だけどその画面に映る年老いた父親は、そんなイメージとは裏腹にとても穏やかな風貌をしていて、そのインタビューの内容もまたイメージとは全く正反対の、意外な言葉の連続だった。
 
 
 
頭が良くて 聡明な子だった
文を書いたり 絵をかくのが好きだった
古典文学が好きで 手当たり次第読んでたよ
私が乗った全部の船に連れて行った
息子は海軍を賛美していて
私が軍人であることも誇りに思っていた
自分が軍人になりたいとは思ってなかったがね
息子は成功すると思ってたよ
かしこく、創造性に富んでいて 文章もうまかった
息子がフロリダの大学へ進学したときはうれしかった
UCLAの映画科に進んだことを知り
卒業後はハリウッド進出を期待してたよ
 
 
 
ただ、父親は、息子のことを歌がうまいとは思っていなかった。 だからバンドでツアーに出ると最初に息子が電話で伝えてきた時は、バカなことを言うもんじゃないと当然反対した。 しかし父の危惧を尻目にバンドはあっという間にビッグな存在になり、それを知った父は安堵し、再び息子の才能を誇りに思いはじめる。 ただ、ロックのレジェンドという存在になってもまだ、息子の歌は一度も聞いたことがない。 なぜなら、今でも父は息子に歌の才能があるとは全く思っていないから。
 
 
 
天使と悪魔の顔を併せ持つロックンロールの詩人
アブなくて、恐ろしく頭がいい
 
聴衆を異次元に導くシャーマン
 
何をやってもサマになる、計算されたかのように
            
                                        ナレーションより
 
 

ピンクのタイ・ダイのシャツに茶色のレザーパンツ、黒のタートルセーターに茶色のスエードパンツ、黒や紺のシャツやTシャツ、白のゆったりしたカフタンシャツ、マオカラーシャツに黒レザーパンツ、コンチャベルトかクラフトレザーの太いベルト、茶スエードのショートブーツ・・・・そういうシンプルでどことなくセンシュアルな服が、ジムにはよく似合った。 ミック・ジャガーやジミ・ヘンドリクスのように、ロックスターでいるためにクジャクのように着飾る必要はなく、ジムはただ、彼の体型の長所を強調するだけで極上のロックスターのルックスを体現できるのだった。 シンプルなシャツは彼の骨太な男っぽさと危うい脆さが不思議に同居した首から肩のラインを強調し、レザーパンツの光沢は、彼の長くまっすぐな脚と、一番の魅力である四角く締まった腰のラインを引き立たせていた。 そして軽く腰骨にバングさせたコンチャベルトはさらにその腰のラインを強調する。



それに・・・・・その声ときたら!!
 
 
 
Father,  I wanna  kill  you
Mother,  I  wanna  f××k  you
 

 
 ジムの感性は勝手にジムをコントロールする。 アドレナリン全開、恍惚となったステージ上のロックスターはほとんど無意識に一番過激でクールなロックスターを「演じて」しまう・・・それが彼の才能。 両親は死んだと言い放ち、有名になってから一度も両親に会いに行かない。 会いに行けばそこには昔と変わらないやさしい関係があって、それは「ロックスターのジム・モリソン」には似つかわしくなくて・・・・昔と変わらない、というのは違うかもしれない。 なぜなら「ロックスターのジム・モリソン」は大事なジムの両親を辱めるような暴言を吐いてしまったのだから・・・素顔のジムは暴走する「ロックスターのジム」を止めることができず、過激な「ロックスターのジム」を演じ続けるのに耐えることもできなかった。 だけど今さら穏やかな生活にも戻れるわけがない。 「ロックスターのジム」は、素顔のジムも思うに最高にクールだったから・・・
 
 
 
矛盾だらけの日々―――破滅までにそう時間はかからなかった。
 
 
 
私の息子が
パリの有名な墓地に立派に埋葬されているというのは本当に驚きだよ
息子がこんなにも有名で、人々に好かれているとはね。
 
 
 
父は息子の墓碑銘をギリシャ語の先生に助けてもらいながら長い間一生懸命に考え、息子にもっともふさわしいと思う言葉をその墓に刻んだという。
 
 
 
息子は自分の道を歩み
自分の野望や願望に忠実に生きていたんだ
――人生の目標を 達成していたよ
 
 
                  ジョージ・S・モリソン(ジム・モリソンの父)
                  海軍大将 1919年-2008年



                                     (出典: ドキュメンタリー映画 「ドアーズ まぼろしの世界」)

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